Madly in Love 【リヴァイ】【進撃の巨人】
第9章 ✵事件︎︎
「あ゛ぁっ………」
「貴方が今日訓練に来た時に一緒にいた背の小さい男……会話なら聞いてました。あの男と付き合っているんでしょう?ボクはねステラさん、急いでボクのものにする必要があると思ったんですよ。だから今貴方にボクを覚えさせているんです…」
何を言っている。覚えさせる?お前と一緒になるつもりなどさらさらない。
「あ、でもステラさん、ボクは貴方が訓練に来た時から貴方のことを見ていましたからね。あんな男よりも長く貴方を見ていたでしょう?」
「っ…ぐっ…はぁ、ばかね……はぁ…」
掠れた声のまま、声を精一杯振り絞った。
「わたしの…っ…1番のぶかは……!わたしが…ここに来た時から…ついてきてくれた…!はぁっ…ぐっ…」
此奴は少し殴る手の動きが鈍くなった。まだ痛みは続いていたし、口もなかなか動かず掠れた声にしかならなかったが精一杯言った。
何年相手を思っていたかなんてくだらない事でしか見栄をはれないこの馬鹿に、皮肉を込めて必死に言ってやった。
「わたしの…!あいするひとはっ…はあ゛っ…なんねんもまえから…っぐっ…わたしを…あいしてくれた!」
「はあ?」
「ぎゃぁっ!!!」
此奴は私が言った言葉を聞いた途端に、今までの1番の強さで腹を抉るように、殴られた腹の部分を上からもう一度殴った。
「でもねステラさん!その男がどのくらいあなたを愛そうが、今!助けには来ない!貴方はそれほど愛されてないんですよ!早いとこ俺のものになって、精々性欲処理くらいの機能を果たしてくださいね?」
黙れ…そんなちっぽけなくだらない愛じゃない…
あの人は私を愛している!私が、私の命をかけて、私はリヴァイを愛している!
口を必死に動かして言ったが、全く声にならなかった。リヴァイ、の名だけが掠れながらも口から出た。
この男は腰を進めようとしてくる……入れるつもりなんだ、
いや、嫌、やめて、それだけは、怖い、痛い、助けて………リヴァイ………
声にならなかったが、必死に愛しい人の名を呼び続けた。
__瞬間、バン!と音がした。