Madly in Love 【リヴァイ】【進撃の巨人】
第9章 ✵事件︎︎
暗闇から出てきた人物は、訓練兵の制服を着ていた。見たことの無い人だ。1度も指導したことがない。
「まさか気づかれていたなんて…さすがです」
「何の用、と聞いた。それ以外の答えは求めていない」
「あぁ…生憎、ボクも貴方以外は求めていない」
「何を…!」
次の瞬間、何かで腹部を殴られ、口から何かを吸わされた。
意識が遠のいていく____
意識が戻ると、そこは真っ暗だった。いや違う、目隠しをされている。殴られた腹部がズキズキと痛んだ。
「あ、気が付きました?すごいなぁ、あの睡眠薬、薬に耐性あっても結構気絶するはずなんだけど。貴方は直ぐに目が覚めましたね。さす「何の用」……」
「何の用なの、という私の質問に貴方は答えていない」
「これが答えだとは思いませんか…?」
そう言うと其奴は私の服のボタンを引きちぎり、胸へと手を這わせた。
「っ…!」
其奴は私の体中に手を這わせながら話した。
「ボクはねぇ、ステラさん、貴方が訓練兵の指導に来た時から貴方を見ていたんですよ。あ、無駄ですよ。あの睡眠薬、気絶するように眠りについた後は強い脱力感が出るんです。眠気飛ばせても段々力は出せなくなるはずですよ。……いやあ、貴方は体術が長けているから弱らせておかないとと思いましてね」
必死に抵抗しようとして暴れようとしたが、繋がれた手を動かすことは出来ず、足も全く動かなかった。
「多分貴方は、ボクが送った菓子を見たり、訓練兵の兵舎から僕がずぅっと貴方を見ていたりすることに恐怖心を抱いてくれていたんでしょう?嬉しいなぁ」
どうすれば逃げられる?足は動かない…手は…縛られている。一刻も早く逃げ出したい。叫び出したい。
だが脱力感は全身に回ってきて口も動かなくなってきた。
此奴は手を止めることなく、終いには下の方にも手を這わせ始めた。