Madly in Love 【リヴァイ】【進撃の巨人】
第9章 ✵事件︎︎
しかし、ヴァ二に監視を任せても、私の指導を受けに来る訓練兵の中には目立って怪しい行動をしている者はいなかったらしい。
さらにヴァ二は、調査兵団志望の子達の一日を把握し、怪しい子を見つけようとしたが特にいなかったという。
だが、これは心配させてはいけないと思ってヴァ二にも言っていないが、突き刺さるような視線を感じるようになっていた。それが壁外調査前日まで続いた。
壁外調査から戻り、兵士たちはそれから2日の休みが与えられた。私は翌日は予定があったが、もう一日は休みだったためリヴァイと過ごそうと思っていた。
壁外調査から帰ってきた日の夜、リヴァイから愛を伝えられ、心臓がはりさけてしまうんじゃないかと思うくらい幸せだった。
空中に浮いたまま愛の告白をされるとは思ってなかった、そう言うと照れくさそうに笑うリヴァイが愛おしかった。
油断していた。ヴァ二に貰った資料でも特に犯人は割出せず、夜会議が終わったらリヴァイと二人きりになれる。その思いで、会議後にハンジさんと部屋まで歩いていた。
視線を感じた。人より触覚が優れている方であるとは思う。いる。近くに見えないようにしているだけで絶対にいる。
「…ハンジさん、もう大丈夫だよ。ありがとう」
「ええーステラ、まだ部屋まであるよ?」
「大丈夫です、ほんとに」
巻き込みたくない。ハンジさんが傷つく訳には行かない。半ば強引にハンジさんには戻ってもらった。
「何の用?」
強くはっきり言った。