Madly in Love 【リヴァイ】【進撃の巨人】
第9章 ✵事件︎︎
そう悶々と考えていたリヴァイは、ステラの部屋で紅茶をすすりながらふと思った。
2時間って言ったよな…?
夕日が赤く染まっている時に会議に行ったはずなのに、もう辺りは明かりなしでは見えないほどの濃い夜になっている。
妙な胸騒ぎがして俺は会議室へと向かった。
するとどうだろう、明かりは消えており、人の気配がない。どういうことだ___?
俺は急いで急旋回し、エルヴィンの部屋へと向かった。
ノックもせずにドアを開け、真っ直ぐとエルヴィンの元に足を運ぶ。
「リヴァイか…ノックをしろと言ったはずなんだが」
涼しげな顔でそう言うエルヴィンの胸ぐらを掴んだ。
「てめぇ…ステラを何処にやった」
「え?ステラ君のとこにいないの?」
近くのソファーに座っていたハンジが言った。ミケが俺の腕を掴む。
ハンジやミケがいた事にも気づかないくらい俺は焦っていたらしい。
「いねぇから来たんだろうが……返せ」
「落ち着けリヴァイ、会議は長引いて2時間を過ぎてしまったが、20分ほど前には終わっている。会議が終わって直ぐにステラは自室へと向かったはずだが……来ていないんだな?」
「あぁそうだ…本当に部屋の方に来たんだな?」
「私が途中まで送ったんだ。間違いなはずがない」
「ハンジ。途中までなのか?」
「あぁ、ここまでで大丈夫、って言われてね。ついて行こうとしたが頑なに断られた。……待て、まさかエルヴィン」
ハンジが焦ったようにエルヴィンに顔を向ける。こんなにもこいつの顔が強ばったのを見るのは初めてだった。
「……今すぐに兵舎内外を隅々まで探せ。ステラを何としてでも見つけろ」