Madly in Love 【リヴァイ】【進撃の巨人】
第9章 ✵事件︎︎
「ステラに頼まれてた資料ってのは何だったんだ?」
「リヴァイさんですから言って大丈夫だと思うんですけど、……口外しないように秘密裏に、と言われてたのですみません。ちょっと許可とってきますね」
そう言ってステラの元へ走っていくヴァニーユを見て、ステラに忠誠を誓ったのは本当だな、と確信した。
「すみません、この資料は今は見せれないと…」
「お前ならいい部下になれるだろうな」
「えっほんとですか?!
俺何年も部下になります、って言ってるんですけどね……ステラさん、ここへ来て2年なのに仕事山積みなんですよ。だから少しでも手伝いますって言ってるのに……」
「安心しろ。あれは照れてるだけだ」
「…!俺ステラさんの部下になれますかね…」
「さあな……」
資料の内容を知りたい思いは今は消えていた。
それよりもこいつの忠誠の深さに驚いていた。
他愛ない会話をしていると、いつの間にか訓練は終わっており、ステラがこちらに駆け寄ってきた。
「何話してたの?」
「お前のことだ」「ステラさんのことですよ」
赤面して目を逸らすステラを見つめるのは、永遠の愛を捧げた男と、朽ちぬ忠誠を捧げた少年だった。