Madly in Love 【リヴァイ】【進撃の巨人】
第9章 ✵事件︎︎
「ん、んーと……」
小声で答えたステラは縋るように俺の方に顔を向ける。
「大丈夫ですよステラさん、俺は貴方の秘密は守り通します。彼がステラさんの大切な人なんですよね?」
少年はぺこりとこちらに頭を下げてステラの方に向き直った。
「ステラさん、俺は初めて貴方を見かけた時から貴方が思い詰めた表情をしてた事に気付いてました。周りはほとんど気づいていませんでしたけど……貴方が幸せになることを願っていたんです、ですからとても嬉しいです」
「ヴァ二……」
「ですからステラさん………
俺を貴方の部下にしてくださいね!俺貴方の言うことしか聞きませんから!」
「はぁ…ヴァ二…途中まで感動してたのにやっぱりそこに辿り着くのね…」
「勿論です!」
「…君が卒業したらね」
「待てません!」
「待ちなさい。資料はありがたいけれど正式に部下にする事は保留よ、保留」
恋敵と言える人となるのかと思いきや、尊敬しすぎている後輩と尊敬され慣れてない先輩であったのだ。
男である事に多少苛立ちながらも、後で話してみようと考えていた。