Madly in Love 【リヴァイ】【進撃の巨人】
第8章 壊して
「まあ、部下ならいるけど…「誰だ」……ふふ、」
「……おい、俺を嫉妬させたいなら大成功だぞ」
ステラの頬をつねると、ステラは観念したのか話し出した。
「まだ正式では無いけどね。私が勝手にそう考えているだけだけど…
私エルヴィンに調査兵団に誘われてから1年程訓練してたんだけどね。リヴァイ達が入ってくる前の1年くらい、ほとんどは訓練兵の指導と上官達との訓練だったの。
私が訓練兵を卒業した後に入ってきた子がその子。ヴァニーユって言ってね。訓練兵になるやいなや私のところに来て、部下にしてください!って頭下げられた時は状況が分からなくていいえ!って大声で返しちゃったの……」
俺は思わず笑ってしまった。後輩に尊敬されてわたわたと慌てるステラのかわいらしい姿が目に浮かび、笑顔になってしまった。
「よく話聞いたら悪い子じゃなさそうだったから、訓練の様子見てきちんと卒業したらいいよ、って言ったんだけど。3年もあれば私に仕える気が減るだろうと思っていたんだけど…」
「逆だったんだな……」
「そう、むしろ思いが強くなっちゃって。でも立体機動もずば抜けていて、小回りがきいて、頭の回転が早いタイプだったから。私もこの子部下にいれば…とか思うようになったりしたこともあった。
あの子が卒業した時私が分隊長にでもなっていたら正式に部下として1番に私の元に置く。
あの子が訓練兵になる一年前、つまり私が訓練していた時から私のことをそ……そんけい、してくれてるような子、簡単にあしらえなくて……」
会議前に話していたのはそのヴァニーユとかいう奴だったのか、と俺は納得した。