第5章 「コーヒーでも?」
「なぜ、私が…っ!!!」
本来ならば、ロゼットとデートの予定だったのに…。
「大佐、今日は帰しません。」
その一言で、まずいコーヒーとデートする羽目になった。
それに、もいない。
「中佐は、全ての業務を終わらせてくださいました。」
がいない東方司令部にいてもつまらん。
「大佐ー。たまにはオレらと残業デートしましょうや。」
絶対にごめんだっ!!
「あれ?中佐?まだいたんスか?」
「あぁ。無能大佐にコーヒーでも淹れて帰ろうかとな。」
「……中佐って、なんだかんだ言って大佐と仲いいっすよね?」
「腐れ縁だからな。」
コンコン
また中尉が書類でも持ってきたか…?
コンコン
「……入れ。」
嫌々、瞳をあげると
そこに見えたのは天使だった。
「コーヒーでも?」
あぁ、残業も悪くない。