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信頼の絆【鬼滅の刃】炭治郎

第15章 喧嘩


息を切らして玄関に現れた炭治郎。

「はぁ、はぁ…、ご、ごめんください。
私は竈門炭治郎と申します。
こちらに、巽勇姫さんはいらっしゃいますでしょうか。」

女性が「あらまぁ、勇姫ちゃんにお客様だよ。まぁー、可愛らしい男の子ねぇ。」と玄関へ出てきた。「少しお待ちくださいましね。」と言って勇姫の部屋に声をかけに行く。
奥から「えっ!」と声がして勇姫が部屋から顔を出した。「炭治郎もう来たの?嘘っ!早っ!」と驚いている。ここ数日、炭治郎の脳内を占めていた姿がそこにあった。

勇姫は玄関へ来て「ごめん、炭治郎。私これから任務なの。こんなに早く来るとは思わなかった。どうしようかな…」と、謝りつつも少し嬉しそうにしている。

炭治郎が拍子抜けするほどにいつも通りな勇姫。
もっと、警戒されたり罵られたりするのではないかと身構えていた。

「あ、俺、出直そうか。」
「んー…、折角来てもらったのになぁ。出直してもらうにしても、いつなら大丈夫とかも言えないし…。炭治郎、今日時間ある?」
「あ、ああ。大丈夫だけど。」
「じゃあ上がって待っててもらえるかな。出来るだけ早く終わらせて帰ってくる。良かったら泊まってって。」
「や、でもそれは…」
家の人にご迷惑では、と炭治郎が言おうとした時、「勇姫が男連れてきただと?どこのどいつだ。」と背の高い男性が現れた。細身だが鍛え上げられた身体をしており、武術をやっていると一目でわかる。

「竈門炭治郎と申します。」
炭治郎が頭を下げる。
「叔父さん、炭治郎は私の『協力者』です。」
勇姫が叔父にそう伝えると男性は目を丸くして「なんだと…?」と答えた。

「叔母さん、炭治郎に夕餉と布団を準備していただけますか?」と勇姫が叔母に話かけると、「勇姫ちゃんと同じお部屋でいいかしら?」と返ってきた。
それに対して「良い訳ないだろう!」「こ、困ります!」「あはは、お任せします。」と三者三様の反応。
「ふふ、冗談よ。炭治郎さんは私達でおもてなししておくから、気をつけて行ってらっしゃい。」叔母は優しく微笑んだ。
勇姫は「はい。行ってまいります。」と頭を下げる。

「相手出来なくてごめんね。」と炭治郎に言い残し、勇姫は任務に向った。

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