第18章 信頼の絆
炭治郎がわたわたとする中、涙をぐしぐしと拭いながら、やっと勇姫が口を開いた。
「ひっ…ぐす…ち、違うの。…っ、うれ、しくて、涙、とまん、な…の。」
それを聞いて、なんだそっちかー!と、炭治郎は心の底から安堵した。
「――…良かった。…断られるのかと、思った。」
張り詰めていた空気をはぁー…と一気に吐き出しながら、勇姫の側に座り直した。
「…そんな訳、ないでしょ。」
勇姫はなかなか止まらない涙を拭いながら言った。
その言葉に炭治郎の胸がトクンと鳴った。
勇姫は深く呼吸をし、息を整える。
そして、また布団に手を付き、
「謹んで、お受けいたします。」と頭を下げた。
縛られていない髪と数粒の涙が、きちんと揃えられた手の甲にぱらりと落ちた。
炭治郎は勇姫の肩に手を当て、そっと起こし、彼女と視線を合わせた。
「…ありがとう。」
「…こちらこそ。」
流れ続ける勇姫の涙を、指でそっと拭う。
愛おしむように見つめてくる炭治郎に、勇姫も泣きながら、華の様に微笑み返した。
「私は、貴女を愛しています。」
「…私も、貴方を愛しています。」
愛を伝え合う二人の唇が、それを確かめるかのように、ゆっくりと重なった。
辛く悲しい思いをした分、きっと幸せになれるんだ。
身体に刻まれた傷は消えないけれど、誰かに癒やしてもらうことはできる。
――…幸せになりなさい、あの時、そう言ってもらえた気がするから。都合の良い空耳だったのかもしれないけれど、もしあの人達がそう望むのなら。
私は、幸せになる道を探す。
一人だと迷子になるから、
炭治郎と二人で、ね…――
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完☆結!
出来はまあそこらに置いといて、初ドリームを完結させられたことを嬉しく思います(*^^*)
しかもジャスト100p!奇跡!ワッショイ!
これからは、番外編とか書きたいなと思っています。
そちらには年齢指定も置きたいな。むふふ。
このピュア過ぎる二人がどう交わるのか興味ないですか?…ないですか。そうですか。
とにかく、最後まで読んで頂きましてありがとうございました。
心より感謝申し上げます。多謝!!!