第5章 黄色いのと猪と
「…え?」
戸惑う勇姫。
――――めっちゃ猪と、めっちゃ黄色い頭。
のんびりし過ぎて、私、目が変になったかな?
混乱する勇姫に「入って来て。」と爽やかに声をかけ、すたすたと部屋に入って行く炭治郎。
勇姫はハッとして「あ、巽勇姫です!はじめまして」と挨拶をした。
混乱をも上回る礼儀正しさ。
厳しかった叔母の教育が垣間見える。
すると、黄色い頭の子が、甲高い叫び声を上げた。
「たっ、たたたたた炭治郎ーーー!
ちょ、おまっ、何このすっっげぇ美人!いつどこでどうやって知り合ったんだ、ええ?!お前ぇぇ、どういうことなんだこれは!」
何だか、はふはふしながら理解不能な言葉をまくしたてまくる黄色。
「あの…」
勇姫が口を挟もうとするも、黄色くんの雄叫びが続く。
わー!とかぎゃー!とかぎえぇぇぇー!とか。
種類の豊富さには感心の念を抱く。
「落ち着け、善逸。」
勇姫のお膳を床に置いた炭治郎が、苦笑いで黄色くんに話し掛けた。
炭治郎はこの子がこうなるのは想定内だったのかな。
「勇姫は、冨岡さんが運んできた子だよ。
ほら、向こうの部屋で怪我の治療してた。善逸も心配してただろ。
元気になったみたいだから、連れてきた。」
にっこりと笑う炭治郎。
「あぁ、あの時の子かぁ!そっかそっか!
いやぁ、心配してたんだよぉー。元気になってよかったぁー。
あ、俺、我妻善逸っていうんだ。よろしくねぇ!」
素性が解って少し落ち着いたのか、善逸はにこにこしながら勇姫に自己紹介をした。
「はい、よろしくお願いします。」と勇姫は微笑んだ。
なかなか強烈な人だなと思いながら。
炭治郎がお膳の前に座布団を敷き、座るように促してくれた。
勇姫は、ありがと、と言って座布団に座る。
そこへ、低い声がかかる。
「…おい。お前、とんでもなく、つえぇな。」
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猪と黄頭との出会い。
…実は私、善逸大好きなのです(*^^*)
やっと書けて嬉しい♡