第4章 緩やかな時間
勇姫のお膳を両手に持って、炭治郎が嬉しそうに廊下を歩く。
勇姫はその少し後ろを付いて歩く。
あれ、意外と背、あるんだな…
自分より掌一つ分くらい大きい炭治郎。
肩幅もがっしりしている。
あれ、もしかして歳上だったりするのかな?
同い年くらいだと思ってたけど。
勇姫は炭治郎の背中を見ながら、そんな事を考えていた。
「着いたぞ」
お膳を持ったまま炭治郎が振り返る。
炭治郎は両手が塞がっているので、勇姫が横から襖を開けた。
「ありがとう」と勇姫に微笑む炭治郎。
いや、運んでもらったんだからこっちがありがとうでしょ、と言おうとした勇姫の目に、黄色い頭と猪の頭が飛び込んできた。
「…え?」
勇姫は情報処理の追いつかない脳みそを何とか動かそうとした。
――――炭治郎の仲間は、勇姫の想像の斜め上に居た。
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祝☆かまぼこ隊合流!