第2章 たまにはくれてもいいと思うんだが
「ヒアシ様!!!」
「なんだ、ネジ。朝から騒々しいぞ。おまえらしくもない。」
「…申し訳ありません。おはようございます。」
悠長に挨拶なんてしてる場合ではない。
「がオレの家に来たのですが…。」
「あぁ、言ってなかったか?」
言ってません。
そういう大事なことは言っておいてください。
「おまえもいい年だ。結婚を前提に付き合う女はいないのだろう?」
「今は、そんなことよりも任務が優先です。」
「言うと思ったよ。だから、を選んだのだ。」
そこで、を選ぶ理由がわからん。
自慢じゃないが、これでも上忍だ。
AランクやSランクの任務が舞い込んでくるんだ。
家にいる時ぐらい、安息をくれてもいいだろう?
がいるとなると、家でもゆっくり休めない。
たまにはくれてもいいと思うんだが
「ため息つくと、幸せ逃げるよ~?」
「オレに安息をくれ…。」