第11章 家に一人で居るということ
一緒に暮らすようになって、オレは初めて一人の夜を家で迎えた。
Sランク任務なのだから、2・3日留守でも仕方がない。
オレにだって1週間帰らない任務はある。
その間、はこんなに広い家にひとりぼっちだ…。
一人で摂る食事は、とても味気ないものだと思い出した。
一人で見るテレビも、ただついてるだけのBGMだ。
なにをしても、なにを言っても反応が返って来ない。
今日はテンテンと話しただけで、後は声を発していない。
ほんの十数時間前までは、にぎやかだった自分の家が
まるで、違う空間のように感じた。
居心地が悪い。
オレだけぽつんと取り残されたような、そんな感覚が気持ち悪い。
あぁ、本当に。
いつの間に、あいつはオレを支配したんだろうか。
たった数日あいつが家にいないだけで、この孤独感。
の存在の大きさを思い知らされる。
まったく、オレはどうしてしまったと言うのか。
まぁ、いい。
そんな事はどうでもいい。
だから、早く顔を見せてくれ。
家に一人で居るということ
「………、早く帰ってこい。」