第2章 兄を追いかけて?
というのがこの公園での私の思い出である。
(今の私の夢は、先生と同じステージに立つことそしてお父さんに会うこと)
私は、父には、一度も会ったことがない。
(そのためにも!来月の大会頑張るぞ!)
来月は、世界大会へ行くための予選がある。
これに優勝したら世界大会に進めるのだ。
(よし!頑張るぞ!)
私の演奏が終わると周りにたくさんの人がいた。
その人達が私に拍手している中に知った顔を見つけた。
「お兄ちゃん...?」
私は、そう呟いていた。
兄ににそっくりな人が私に背中を向けて歩き出した。
急いでヴァイオリンをしまい。
ケースを持ちその人を追いかけた。
その人を追いかけるとある場所にたどり着いた。
(ここは...お兄ちゃんとよく来てた......美術館)
私は、いつの間にかここへ来ていた。
兄がなくなってからは、この場所に来れなくなってしまったのである。
入り口で立ち止まっていると館長が私を見つけたらしく外へ出てきた。