第14章 休養日
やっとリヴァイの紅茶品評会が終わった。
やっと終わった!
少し疲れている店員さんにランチメニューを頼みたかったけど残念ながらランチタイムは過ぎてしまった。
軽く食べられるもの、食べられるもの、、
もう判断力は削られていたんだと思う。
そんな時に女子が頼むものは大抵決まってるは、ず、
「ショートブレッドとカモミールティーを!」
少し怪訝な顔をしたリヴァイも同じものでいいと返事を返した。
程なくテーブルに並べられたお皿とカップをまじまじと見ているリヴァイ。
ショートブレッドなら糖分も得られ腹持ちもそこそこでカモミールティーは紅茶から少し離れたかったから。
始めは眉間の皺を寄せていたリヴァイも私の食べ方を真似し先ずはショートブレッドをかじった。
彼には甘さが強いのか直ぐに水で流し込んでいたけどカモミールティーの林檎のような香りをクンクンしてこれも甘いのか?と視線を投げかける。
それは気付かないふりをしてサクサクのショートブレッドとカモミールティーを楽しみ、先程までの品評会は忘れる事にした。
「ティアナに限らず女は甘いもんが好きだな」
「もっと甘いもの頼んでも良かったよ」
そう、これはささやかな仕返し。なんだけどダメージはなかったらしい。カモミールティーを飲んだリヴァイが目を細め味わっていたから。
結局ショートブレッドは殆ど私のものになりサクサクサクサクとリヴァイの分まで平らげた。
リヴァイはリヴァイでカモミールティーをお代わりしては少しづつ近況とも言えない近況を、お互いの趣味を話していた。
今日の事で分かってたけど、リヴァイの趣味はお掃除。好みの飲み物は紅茶。食べ物は拘らないが甘くないもの。
ハーブティーもショートブレッドも無くなってきた頃合でお店を出ようと会計に向かうとリヴァイは気に入った茶葉缶をいくつか購入。ついでなのか支払いも全て彼がしてしまった。せめて折半…と言うも「女に支払せる趣味はねえ」と頑なに断られてしまった。
「じゃあ、次は絶対私が支払いする!」と宣言すると「出来るといいな」と澄ました顔。一瞬ムッとしたが、これまでのリヴァイを思い返す。
もしかしたら今日の街探索に付き合ってくれてありがとうなのかな?もしかしたら、なんだけども。
「おい、ティアナ置いてくぞ」