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君がそこにいるならば【進撃の巨人/リヴァイ】

第47章 動き出す過去※


エルヴィンは俺たちをみるとソファに座るように言うと茶の用意をしようとするがこいつの淹れたもんは飲めたもんじゃない。
手際よく俺が淹れてそれぞれの前にカップを置くとエルヴィンが称賛するが誰が淹れたと思ってると軽口を叩く。変わらない遣り取りにティアナの力が抜けているのを確認するとティアナはエルヴィンに今回の夜会にぜひ出席したい旨を告げる。

「こちらからお願いするつもりだったが、必要なかったようだな」俺を見ながらエルヴィンが面白そうにしている。
「うるせぇ、とっとと話しを進めろ」
肩を竦めていたが次の瞬間には団長としてのエルヴィンがティアナに訊ねる。
「君にそれを知らせたのはエリーか」
疑問形だが断じている顔だ。ティアナがそうです。と答える。あの女ふざけてやがる。

「君もわかっていると思うが危険だ。それも承知の上か」

「エルヴィン、こいつは腹括ってる。それにその質問は今更だろ」

そうだな。と言いながらティアナから俺に視線を移す。

「明後日、この夜会の出席について会議をする。少しだけ芝居をしよう。」

打ち合わせを済ませ、俺とティアナはエルヴィンの執務室からティアナの部屋へ戻った。



※※※

前回と同じ顔ぶれに加えティアナもいるなか会議が始まる。
エルヴィンは役者か博打打ちになったほうが良いくらいだ。俺はわかっていてもあの女を睨みつけちまいそうで気が抜けない。
堂々巡りにみせるようエルヴィンに食って掛かる。
そろそろ頃合いか。

「その夜会に出席させて下さい」
俺はティアナを怒鳴りながら止めるが結局は押し切られるようにティアナの出席を渋々認める。ちらりとエリーを見ると深刻そうな顔しながら目の奥はギラついていやがる。
てめえの飼い主ふくめて叩き落としてやる。

その後は夜会の準備についてや当日の留守番を決めていく。茶番の分だけ会議は長引いているなか途中で俺は椅子を蹴飛ばし出ていく。
ハンジの引き止める声が聞こえるが無視だ。
後半は演技でも何でもねえ。
俺はわかっていても腹がたって仕方がなかった。
本気でもう一度乗り込みそうな自分を抑え只々時間が過ぎるのを待った。

今夜から暫く、いや夜会の夜まではティアナに辛く当たらないといけねぇ。身内に害虫がいるのに駆除できねえのは苛つくことこの上ない。

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