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君がそこにいるならば【進撃の巨人/リヴァイ】

第9章 壁外調査の後


壁外帰還後の調査兵団は怒号が飛び交う、まるで壁内での戦場。

壁外の凄惨さを引き摺りながらも、本部に戻れば班ごとに分かれ、それぞれの持ち場で指示に従い対応にあたるのだが……

ハンジが見当たらない為、副官モブリットが班員に指示を次々と出していく。

「タイラー、マルク、タレスは医療棟へ物資運搬!
ライラ、メグ、ティアナは伝達、報告!二ファ、ケイジは…」

「モブリット!遅くなった!」

「班長!なに油売ってんですか!まったく」

「モブリット、ちょっと…」小声で何か言うとモブリットさんは怪訝な顔をするも頷いていた。

「ティアナは私の方を手伝って。ティアナ行くよ!」

呆れ顔のモブリットさんを残してハンジさんはドンドン先に進んでいく。慌てて着いていくと、私の自室。

「着替えと大きめのリュック持って。」
「はい?」
「急いで!」
「了解!」

言われた通りに着替えとリュックを持って出ると今度は食堂へ。
「リュック出して」
言われるがままにすると、ポイポイとリュックにあれこれ入れていく。

「一体、何を…」

「いいから、いいから。先に私の執務室に行ってシャワー浴びて待ってて」

「えっ?は?」

「さぁ、行った、行った。」

サッパリ分からない。この大変な時に本当に何を?
とは言え上官指示。
急いでシャワーを浴び着替えとは別の兵服を着て待機。

バターン!執務室のドアが勢い良く開くとハンジさんが衣類らしきものを持って入ってきた。

唖然としている私を横目に手にした衣類を無造作にリュックに詰めていく。

「その衣類は?」「モブリットに持ってこさせた。」
「なぜですか?なんですか?」

それには答えてくれずにリュックに詰め終わったのか、「これで、よしっ!」
何が、よしっ!なのか、やっぱり分からない。

「ハンジさん…一体、」

「ティアナ、とりあえず、その荷物持ってゲストハウスへ行ってくれるかな。」

「はい??」

「あー、ちょっと時間かかっちゃったか。何かあった時には、こっちに戻っていいから。」


まったく説明なく意味も分からない。

「あの…」

「行けば分かるから。」


真剣な顔でハンジさんは言うと執務室から私を追い出して、モブリットの所へ戻るね。じゃ!と走り去った。





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