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君がそこにいるならば【進撃の巨人/リヴァイ】

第46章 敵の敵は味方



私はティアナが所属したことのある班や部署を重点的に調べてみることにした。経歴は変哲もなく得るところはない。
一見、厄介者扱いだが見方を変えればいろいろと経験を積ませているようにも見えてくる。その割には異動期間が短いのだけど。
兵団内にいるならある程度のキャリアにつながる可能性もあるかと思われるが納得いかないのはそのなかでも短期すぎる医療班への配属。なにを習得できるというのか?そしてティアナが去った後に慰問公演は行われている。まるで行き違いのように。
鍵は異例な慰問公演。今年も行われるとは聞いていない。
楽団の気まぐれ?それにしては移動や時間にお金も労力もかかる。丁度その頃にティアナは兵団に戻っている。
これは偶然?とにかく普段は気にもならない楽団について調べてみるとメインの歌姫は一人なのに調査兵団の時だけは二人。
何故?偶々?
理論的に考えているつもりだが「疑わしい」なら調べてみる価値はある。
休暇を勧められティアナを調べる時間ができた。
団長に挨拶をして快適とはお世辞にも言えない乗り合い馬車に揺られまずはシーナへ向かう。


まず楽団を調べる為に情報屋を雇った。
あのエルヴィン団長がティアナ絡みで問題を起こした私に監視をつけないはずがない。情報屋との接触は最小限かつ一度使った情報屋は使わない。
そうやって一つ一つピースをはめ込んでいく。
観光の一環として少し躊躇ったが直接公演にも行った。
チケットもなんとか手に入れた。少々懐が痛いがそれに見合う内容だった。
得た情報では彼らにどうにか近づくのは必須。
それには楽団の口の軽そうな人に接触しなければ。

何度か公演に行き、その中でも女慣れしてなさそうな男に熱い眼差しを向ける。公演が終わり客が捌けるまで留まり名残り惜しそうな雰囲気をだす。
そのうち狙いの男らが熱気冷めぬ様子で話しかけてきた。目立つために派手なドレスを選んで目に止まるようにしたのが功を奏した。

公演の素晴らしさを褒め倒す。
すぐに公演の客から外で一歩踏み込んだ話もできるようになり、私のことも詮索してきたがそこは濁しておく。

馬鹿で口の軽い男達は最も欲しかった情報を断片的だがホイホイ話してくれた。

そろそろ休暇も終わる。
その前にぜひコンタクトをとらねば。
ティアナにとどめを刺す力を貸してくれる人に。

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