• テキストサイズ

君がそこにいるならば【進撃の巨人/リヴァイ】

第46章 敵の敵は味方



エルヴィンはくつくつと笑いながら言い切る。

「どこまで掴んでいるかはわかってるのか?」

「いや。ティアナは念入りに自分に関する痕跡は消している。正直、私も驚いている」

「そうか。だがあの手の女は毒蛇みたいに執念深い」

「そうだな、定期的に行動を報告させてはいるが情報を敢えて攪乱している気がする」

「面倒だがこういう厄介なのはお前が得意だな。だがティアナに危険を及ぼすなら俺は一切躊躇しない、いいな」

もちろんだ。と答えたエルヴィンは一杯付き合えと琥珀色の瓶をかかげるが気分じゃないと断って自室に戻った。



※※※


今まで通常業務の傍ら団長補佐としていろいろと調べてきた。書類上は特に気になる点はなく不審なところもない。全く普通の兵士だ。
捗らない情報収集に兵団内では限界を感じながら食堂にいるときだった。後ろにいる一般兵が少し大きめな声で話しているのが嫌でも聞こえてくる。
どうせ、くだらないことでしょう。と思って注意でもしようと振り向く直前に気になることを言い出した。

「なぁ、またあの楽団の慰問公演はあるかな?」

「ああ、あれはすごかったな。毎年きてくれればなぁー」

「あっはは!お前はきわどい衣装の女が踊ってるのがいいんだろ?」

「ふざけんな、俺だって芸術く・・」


なにかが引っかかった。確かあの楽団は三兵団すべてを回っていたはず。でもどうして?シーナでも有名でチケットも安くはない。それが無償での慰問。憲兵団はともかく他の兵団は運営資金に余裕はない。特に調査兵団に至ってはいつだってカツカツ。疑問は溢れて不自然さが残る。
あのティアナごときが関係あるとは考えにくいはずなのに。

自分の執務室にその当時の資料をデスクに乗せメモをとる。三兵団だけと思っていたが何故か医療班も訪れている。あそこはもう兵士として役に立たない連中が兵団にしがみついている。そんなところだ。
慰問なんて必要ないはず。
医療班の従事者及び元兵士たちのリストを経歴を含め丹念に見ていく。きっと何かがある。
その何かはこの資料の中に隠れているはず。
そもそも一兵士を幹部揃って構うばかりか夜会まで連れ出すなんて考えられない。
それに夜会慣れしているなんて変。
私は資料を読み込みながら興奮を隠しきれなかった。

ティアナはこのどこかで関わっている。

/ 463ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp