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君がそこにいるならば【進撃の巨人/リヴァイ】

第44章 新しい仕事と出会いたくない出会い



二人は人混みを縫ってスイスイと近づいてくる。
周りでは顔見知りに挨拶していたり、商売に関する話なのか、誰も気にはしていないようだ。正面切ってこないことにいやな予感がする。

「やあ、久しぶり」

ティアナの横につき向かい合わせのクルトとレオナは偶々そこにいるポーズで話し始める。
あくまで他人の振りをするクルトにいやな予感はあっていると確信した。「うん」ティアナもモブリットに向かい合わせになって小声でクルトに返す。

「久々なのにトラブル発生なの。そのままで」はたからは笑顔でクルトに話かけているとしか見えないレオナが言葉を引き取る。交互に話す二人はうまくカモフラージュしている。
モブリットも事情は詳しく知らずの状況に合わせてティアナに微笑む。

「今夜、サプライズ公演でディアナがここで歌う。僕らはそのサポートになる。少ししか、ここで笑って飲み食いはできない。そろそろ準備にかかる」

ひゅっと息をのむ。よりによって。と苦い思いがあふれる。

「彼女も今、ここで歓談しているの?」

「いえ、いつものように控室で集中したいって言ってここにはいないけど…」

「あの女王様が気まぐれなのは知っているよね」

「そうね、目立たないようにしたら他はどうでもと思ったけど、彼女はまずいわね」

「うん、できるだけここから離れて。会場から出てしまったほうがいい。後日会う予定を組もう」

「ごめんなさい」
レオナの微笑みとは違い声は鳴き声に近い。

「クルトもレオナも悪くない、大丈夫」
「ティアナ、僕は兵舎に戻る馬車の用意してくる」

表面上は穏やかな二組の隠れた会話は終わり振り返ることなく離れていく。

「僕は馬車を用意してくる、ティアナは…」

「いえ、それでは逆に不自然です。一緒のほうが余計な目を集めずに済みます」

モブリットとティアナはそっと会場を抜けるためエントランスに向かう。


※※※

愛想よくごまをすってリヴァイに話かける商人は彼らの功績を称える。
(はっ。この場だけの世辞か、くだらねえ)

そんな中でもハンジは資金獲得の為、いつもの熱弁はどこにいったのか自慢話になりつつある商人の話にうまく相槌を打っている。
ハンジが相手していりゃ、問題ないな。そう思って会場のどこか、目立たないところにいるはずのティアナを探す。

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