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君がそこにいるならば【進撃の巨人/リヴァイ】

第44章 新しい仕事と出会いたくない出会い



兵士の世界において上官の命令。
しかも最高指導者である団長の命令は絶対である。

「ティアナ、先方にも君に会っても初対面として振る舞って欲しいと依頼し了承は得ている。その他に中央や君が警戒する人間はリストにいたかい?」

疑問形なのが癇に障る。

「先ほども言いましたが商会の人間はコネを求めて夜会を行うものです。そんななかでどこから、誰から誰に伝わるとわかるんですか?彼らに危険が迫るかなんて誰にわかると言うんですか!万が一の際は貴方が責任をとれるとでもいうんですか!?」

自分が冷静でないのはわかっている。激情のままに気持ちを吐き出しているだけだ。
でも事情を知った上で彼らを危険に晒そうとしているのは許せない。兵士だとか、上官だとか、そんなことは今のティアナにはどうでもよかった。

そんなティアナとは対照的にエルヴィンは普段と変わりない顔でティアナの言い分を黙って聞いていた。

「出ませんよ。団長の命令でも、ハンジさんのお願いでも出席するつもりはありません」

ティアナが言い切るとエルヴィンは組んでいた腕を解いてから真正面から厳しい視線を向ける。

「では、君は断固拒否するということかな?」

「そう言っています」

机の引き出しから1枚の封筒を取り出しティアナに差し出した。
渋々受け取ると宛名はエルヴィン宛で裏に差し出し人の記名はない。

「読んでみるといい」

団長宛の手紙を受け取ったはいいが、本人からの許可は得ているとはいえ、気が引けるが手紙に目を通す。
差し出し人の記名がなくても筆跡と最後のサインで誰かわかった。
それはティアナが親友と会えるようにそして危険がないように配慮してほしいとの依頼だった。

思わずうつむいていると頭上からエルヴィンの声が聞こえる。

「これでも君はせっかくの心遣いを無碍にするのかい?」

答えられずにいるとエルヴィンとの距離が縮まる。

「挨拶まわりはしません。本当に出席するだけです。よろしいでしょうか」

「もちろんだ。必要なら男装でもしていくかい?」

珍しくおどけるエルヴィンに微笑んでしまう。

コンコン、ノックがありエルヴィンが返事をする前にドアが開いた。

「エルヴィン、処理した分は持っ・・なんでお前がここにいる」

不機嫌を隠すことなく、リヴァイは鋭い視線を向けていた。

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