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君がそこにいるならば【進撃の巨人/リヴァイ】

第44章 新しい仕事と出会いたくない出会い



応とも、否ともすぐには答えられない。
どんなに小さな夜会やパーティーだろうが、もしシーナの貴族、それ以外にも出入りのある商会の夜会に出席していれば、どこから自分の存在が知られてしまうのか、わかったものではない。
商会は上の階級や富裕層へのコネをつくりたい。そこに誰がいるか、その誰かが誰と繋がっているのか。

これまでの自分の立ち位置どころか、楽団や場合によっては調査兵団にも迷惑をかける可能性がどこに転がっているか。

すっかり黙ってしまったティアナに珍しくハンジは縋るような態度を示している。役に立ちたい。でも危険は?

「すまないね。私としては円滑に夜会での評判をつくりたくたい。あなたの危惧してることもわかってはいるんだ。それでも先走ったね。出席に関してティアナの決めたことには反対しないし後からどうこう言うつもりもない。ごめん」

本当はどうしても夜会に出てほしい。それを吐き出しながらそれでわたしが不利益を被ることに躊躇しているハンジに応えたい気持ちと相反する気持ちがせめぎ、どうしていいかわからなくなった。エルヴィン団長からの理由のない要望にははっきりと断りを入れたいと決めていた。
それなのに。

重い空気をぶった切るようにハンジの先ほどの必死さは鳴りを潜め、いつものような話題、ティアナの事務官としての仕事や周りの人間について別の話題に変えて小一時間程ハンジの執務室で過ごした。

食事する気もなく、先程の話しを繰り返し考える。
下手打てばダメージは自分だけでは済まないかもしれない。
だけど上手くいけば万年金欠の兵団に資金援助の助けくらいにはなれる。

これまで何度か説得され出席した夜会はエルヴィンが吟味していたのか、危惧していることはなかった。
今回も中堅商会で、どんなにコネを求めてとは言え、高位貴族やシーナで過ごしている人間は出席する確率は少ないと思われる。

ティアナの中で自分よりもリヴァイ、兵団と楽団が大事になっている。心臓は公に捧げた。それでも公よりも心臓よりも大切に思う。思ってしまう。

再確認しよう。今回の夜会は誰が主賓で出席者はどんな人達が集まるのか。そして自分が出席することで得られるメリット、デメリットは何なのか?
着替えてない団服を整え、迷いなくエルヴィンが執務をしている団長室へと姿勢を整え向かった。

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