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君がそこにいるならば【進撃の巨人/リヴァイ】

第41章 壁外調査と捕獲作戦



「なにしようとしてた?」

静かに怒りを表すリヴァイを睨みつけながら、ティアナは半ば叫ぶように答える。

「見てわからない?立体起動しようとしてたの!!」

「できねぇって言ったよな。どうしても試してみたいか」

「やらなきゃわかんないもの!」

「そうか。俺は助けねぇがいいか?責任は自分で取れるんだな?」

「誰も助けてなんて言ってない」

ゆっくりとリヴァイ自身が取り外した立体起動装置をティアナに装着していく。
もう足は震えていたがリヴァイはそのまま進める。
脂汗が滲むティアナに立体起動装置をつけるとたちあがろうと#name1は#杖を掴む、その杖をリヴァイは足で蹴って遠くへ杖はカランと音を立てた。

「どうした。飛ぶんだろ?杖につかまっては立体起動はできねえよ」
もう一度杖の支えなしで立ち上がろうとすると怪我した足が悲鳴どころか絶叫している。

なんとか立ち上がるも助けないと言ったリヴァイはそのまま見ている。

ふぅ、はぁはっ、これだけでも息切れがする。

狙いを定めた木の枝へアンカーを、ガスの匂い、巻き取られるアンカー。着地体勢。体重と速度に増した重さに枝に足が触れた途端、巨人につかまれた時のような痛みがぶり返し着地はできず、アンカーからぶら下がるだけ。それだけでも足に流れる血と脈に合わせて痛みがある。
声にもなっていない唸り声のなか涼やかにリヴァイは言った。

「おい、飛べてねえぞ、なに不格好な姿さらしてんだ」

悔しい、口惜しい、悔しい

リヴァイに言う通りなのだ。飛べないどころか、着地すらできない。更に言うなら自分で降りることさえできない。

「いつまでその恰好でいるつもりだ。さっさと降りてこい」

できるならそうしてる。ドスンと重みを感じさせる音が響いた。アンカーを突き刺した枝から引き抜いたことで自重で地面に叩きつけられたのだ。
衝撃で肺から一気に空気が抜ける。

「どうした。終わりか」

リヴァイは変わらずに冷たい瞳で腰をおろして、見据える。

「終わりなら片付けてベッドに戻れ、そうじゃないならそのまま続けてろ」

この時には自分でもわかっていた。
もう、私はどうしたって飛べない。
意地や努力ではどうにもならない。

それを見てきたじゃないか。
どんどん気持ちが落ちていき言い返す気力もない。

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