第41章 壁外調査と捕獲作戦
痛いあれ捕獲は?あ、ここどこ?
うっすら目を開けると椅子に座ったままベッドに頭だけ乗せてるリヴァイがいる。
「り、リヴァ …」掠れた声で呼ぶとハッと起き上がり、「痛いとこねえか、熱は?」
額に手をのばして熱がないかを確認するように触れてくる。
「あれか、らどのくらい?」
「3日だ、生きてるな、俺がわかるな?」
「うん、」
「まだ本調子じゃねぇ、横になってろ。医者呼んでくる」
しばらくするとリヴァイと白衣のハーミット班長が来た。
血圧、脈などを確認し、足は動かせるかと触診すると激痛が走る。
「う”ぁ」
「すまんな。痛いだろうが、我慢してくれ」
ハーミット班長の後ろに下がったリヴァイのほうが沈痛な顔をしてこちらを見ている。
何でもないって大丈夫って言いたいけど、痛みの渦のなかではそれができない。
「ふむ、骨折なのは間違いないか。しばらくは発熱するからこの薬を飲んでおきなさい」
折りたたまれた紙に包まれた粉薬をいくつかをテーブルに置いてから「さて、俺は君が目を覚ましたことを報告しに行くとしよう」
ちらっと見ながらリヴァイとすれ違う際になにかを言っていたけどわたしには聞こえなかった。
※※※
リヴァイはそのまま、椅子に座って喉は乾いてないか、痛みは楽になったか?とまるで今にも死にそうな相手を前にしているように手をつないで指を絡めている。
「ティアナ!!!」
バーンと個室とはいえ医務室に相応しくない音がすると勢いよく抱き着かれる。
「ハ、ハン」
「怪我人になにしやがる」
抱き着かれたと思った一瞬あとには引きはがれされている。
不貞腐れた様子のハンジさんは「そりゃ、リヴァイはいいよね。ずーっとティアナを独り占めしてたんだからね!」
「え」ずっと傍にいて?
顔を背けているリヴァイはハンジさんのスネでも蹴ったのか、「痛っってぇー!!」と叫んでいる。
「黙れ」
うずくまるハンジさんに冷たい視線を向けて
「無事なのも、起きたのも分かったな。出てけ」
ドアを開けて出ていくよう促す。でもそんな事ではめげないハンジさんは「大丈夫?痛いとこない?こーんな怖いやつに嫌な事されてない?」
何から答えていいのか、と思っていると開いたままのドアから、訪問したのは花を片手にしたエルヴィン団長だった。