第41章 壁外調査と捕獲作戦
「ティアナ!!」
即座に足を掴んでいる手は切り落とされ、わたしはアンカーを刺した木の上に退避した。
再度四肢を切り落とされた巨人は捕獲班から追加のワイヤーとネットで今度こそ身動きできないようになっているようだ。
「ティアナ!!」
リヴァイ班が追いついたのか、リヴァイは巨人には目もくれずにわたしの傍に飛んできた。
「おいっ!どこだ!どこが痛むんだ!」
ああ、心配させないって、ちゃんと約束したのに……
そんな顔させたくないのに、右足が熱をもって足首がぐにゃりと曲がる。
「すぐに救護班に連れていく!痛いだろうが辛抱しろっ!」
どうやって操作しているのか、わからないけど負傷したわたしを抱えて救護班まで飛んでいくつもりだ。
「だいじょぶ、しん、でな」
「黙ってろ!!」
熱をもって痛みが出てきた部分がズキズキと心臓と同じリズムをとる。
「ティアナとリヴァイはどこだ」
「団長、ティアナ負傷、兵長は救護班に」
「救護班はまだ後方だ、念のためナナバを行かせる!」
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熱い、痛い、グラグラ 吐きそう
「聞こえますか、ティアナさん、もうすぐ壁内です。あとちょっと我慢し~」
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「ティアナ、」
誰かが泣きそうな声で呼んでる。大丈夫、ちょっと痛いだけ、少し休んだら起きれるから。
「今、体拭いてやる。気持ち悪いだろ」
「リヴァイ、あなたも休んだ方がいい。ずっとそばにいるんだろ。」
「うるせぇ。俺がどこでなにしようが関係ないだろうが」
「仕事もあるだろ」
「んなもん、どうでもいい。説教なら出てけ」
なあに?喧嘩してるの?だめだよ
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「リヴァイ、そろそろ戻れ。会議もある」
「会議なら俺一人いなくてもできるだろう」
「それ以外の仕事もあるだろう。命に別状はないと聞いている。今は体力を戻すために寝ているんだ。休めるものも休めないだろう?」
「仕事ならあとでやる。ティアナが目を覚ますまで俺がいたい、だからほっといてくれ」
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「リヴァイは?」
「何を言っても傍にいるの一点張りだ」
「そっか、私がもっと気をくば…」
「ハンジ、あれは事故だ、誰のせいでもない」
わたしの意識がはっきりしたのは3日後らしい。