第40章 ※特別休暇※
ゆっくりと白む空からの微かな光が部屋の中に入り込む。
目が覚めて起きようとするとガッチリと背中に腕が回されている。目の前には引き締まった胸と少しだけ視線を上げると眉間にしわのないリヴァイの寝顔がある。いつもは険しいけど今はむしろあどけなさが勝っている。マジマジと寝顔を見ていると普段は気づかない睫毛の長さ、きめ細やかな肌、サラサラな前髪、整った顔立ちに見蕩れていると切れ長な目が開き「なにしてんだ。お前は」と掠れた声が訊ねる
「何でもないよ」
「朝の挨拶はなしか」
「おはよう。リヴァイ」
「おはよう」
このなんでもない朝が貴重で起き上がれずにいると「まだ足りねえか?」と意地悪い笑みを浮かべてくる。
すぐに意味が理解できず、反応が遅れリヴァイが私に圧し掛かってきた。
「ちょっ、朝だし爽やかに起きよう!顔も歯磨きもしてないし!」
舌打ちしながらもゆっくりと退いてくれる。それを残念に思いながらシーツよりマシな服を探すとバスローブが無造作に落ちててそれを手繰り寄せ羽織りベッドから降りようとするとクンッと肩を引かれ後ろからベッドに倒れ込む。
わわっと驚いているとリヴァイの逆さまの顔が近づき軽いキスが降ってきた。
「もう!」
「つい、な」
身支度を終えるとリヴァイがソファに座って紅茶を飲んでいる。この部屋はお湯も沸かせるし茶葉も幾つかの種類が置かれている。
今日は街の外れの川でゆっくり過ごすプランを立てていたがリヴァイの要望で街を散策することになった。
「この街は初めてくるが宿の親父が図書館やら公園はかなり整備されているらしい」
街に出ると早くから開いてる店で朝ごはんを食べて、目的地は決めずに気の向くままに足を運ぶ。
図書館では蔵書の多さに驚いて興味のある本を見て回る。じっくり読みたいけどいつでも来れる距離では無いので図書館内で読む。
気がつくと日は高くなっていて、没頭してお昼を忘れていた。
「借りていけねえのは残念だがそろそろ腹ごしらえするか」
テイクアウトしたサンドイッチとチーズ、紅茶の入った容器を持って公園に行くと季節の花々や木々が待っていた。絶妙なバランスで整備された公園に感嘆の声をあげた。自慢の公園なのも肯ける。
柔らかな午後の日の中で非日常的で日常の平穏を願った。