第40章 ※特別休暇※
この腕にティアナが無防備な寝顔で規則的な呼吸をしている。
髪を耳にかけながら撫でると俺の胸に擦り寄ってティアナの息がかかる。
さっきまで俺の下で息を乱していたのに今は深い眠りの中だ。
俺に感じて俺だけが見て聴いたすべてが愛おしい。
(俺の女だ)
日々忙しくなる一方でティアナとの時間を取るのも難しく彼女よりもこの休暇を楽しみにしていた。誰にも邪魔されずに二人で過ごせる贅沢はそうそうあるものではない。
このまま見つめていたい気もするが睡眠欲があまりないはずの自分もまぶたが重くなってくる。ティアナの温もりを感じながら眠るのも悪くない。曖昧になる意識の中、ティアナの体を寄せて意識を手放した。
※※※
カーテンから漏れる陽の光に寝ぼけまなこでいると頭上から「おはよう」と聞き覚えのある声が聞こえる。
その声にハッとして意識が急浮上すると覗き込むようにリヴァイの端正な顔がすぐそこにあった。
「お、おはよ。早いね」
ハッと笑いながらティアナの髪でくるくると遊びながら軽いキスを落とす。
「俺がお前より遅く起きるはずないだろう?」
「う~ん。言い返せないのくやしい事実だけど今回はリヴァイが悪いと思う。絶対」
「体の調子はどうだ?」
「一晩寝たらだいぶ楽になったよ!」
「そうか。まだまだ大丈夫そうだな」
ティアナの両腕を掴んで上半身を起こすリヴァイ。
まずい。このままでは流されて一日中ベッドにいるかもしれない。
「待って、待って、お腹空いたし今日のスケジュールもあるからっ!!」
「何だ。もっとって顔だったんだがな」
「違います!!もう!」
ムキになっているティアナをからかいながら、着替えを済ませていくリヴァイ。その後ろ姿もかっこいいなんて反則ではないか。見惚れていると「やっぱり足りねえだろ」と言い出すので慌ててバスルームで着替えをさっと済ませた。
着替えは済んだもののメイクがうまくいかない。日頃、メイクをしないので試行錯誤していたところ我慢できなくなったリヴァイが苛立ちを隠さずに入ってきた。
お互いポカンと見つめながらティアナが追い出そうとすると「あと五分やる」と口元を隠しながら出ていった。
制限時間内に何とか間に合ったティアナの手を引いて一階にあるレストランへと向かった。