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君がそこにいるならば【進撃の巨人/リヴァイ】

第39章 ご褒美?



「おい、奇行種。削がれたくないなら動くな」

「はは、ごめんごめん。つい我を失ってた」

「すみませんでした。」
深々と頭を下げるモブリットが不憫でならない。

「お前のせいじゃないだろ。軽々しく頭を下げるな。」
咄嗟にティアナをクソメガネから遠ざけたが判断は間違っていなかったようだ。だが、この状況がわからねえ。

「だってさ~、ティアナが珍しく!私服だよ?!よく見てごらんよぉ。かわいいだろっレアだろ!」

クソメガネの一言で改めてティアナに振り返ると確かにいつもと違うワンピースで薄らと化粧もしている。ハンジがレアだと言うのも頷ける。

「で、お前はなんでその格好なんだ?」
思ったより低い声にティアナがワタワタと事情を話し始める。

「街にナナバさんとお買い物に行っててせっかくだから班のみんなにお土産を渡しに 」

「そこでこのクソメガネが奇行に走ったんだな」

仮にも上官の奇行を認めてしまう訳にはいかないのかティアナもモブリットもうんともすんとも言えずにいる。

成り行きを見ていた奴らに戻れと言ってハンジらを俺の執務室へ連行した。

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「お騒がせしてしまい申し訳ありません!!早く分隊長も!」

「え〜、なんで謝るのさ。悪いことしてないもん」

我慢して俺の執務室に入れたってのにソファで寛ぐハンジを蹴落としたくなる。

「あの、その…大騒ぎしてすみませんでした。気をつけます。」

「さっきも言ったがお前ら二人が悪いわけじゃねえだろ。諸悪の根源はこの奇行種だ。」

「あ、ひっどいな。リヴァイ。そんなに嫌だった?」

「煩くて仕方ねえ」

「アハハハ!そうじゃないだろ?本当はさぁ!」
コイツは俺の神経をいちいち逆撫でしてくる。

「付き合ってられん。とっとと帰れ」

「はぁ?無理やり連れてきた癖に。一言くらい言えないのかよ。このヘタレ」

ニヤケ顔のハンジを叩くと慌ててモブリットが駆け寄る。ハンジには勿体ない人材だ。

「紅茶を用意しましょうか?」

「いらん」

エリーが補佐官らしく気を利かせるが、これ以上ハンジと話しても気が立つだけだ。

「もういい。部屋を汚したことも見逃してやるから出てけ」

ヨイショっと膝に手をついて立ち上がるハンジがティアナやモブリットを促し戯けながら出ていった。



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