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君がそこにいるならば【進撃の巨人/リヴァイ】

第38章 気乗りしない夜会



延々と続く挨拶、ダンスの誘い、くだらない見栄話。
鼻につく、きつい香水。リヴァイはハイペースでシャンパン、ワイン、シェリー酒。そこらにいるボーイが差し出す銀のトレイからグラスをとって喉に流し込んでなるべく貴婦人、ご令嬢と呼ばれる女性陣を躱す。

彼女たちは口元を扇で隠しながらも、その目は品定めしており、ベタベタくっつきたがる。エルヴィンからうるさく言われてなければ引き剥がしティアナとこの虚飾に塗れたパーティーからトンズラするだろう。

「兵団には野蛮な方しかいらっしゃらないかと思ってましたのよ、エルヴィン団長様やリヴァイ兵士長様はそうでなくて意外でしたわ」

「少しお疲れではありませんこと?こちらでお話し致しましょう?」

気遣う振りで近づいては体を密着させる。

「団長も兵士長も日々鍛錬をしてますのでどうぞお気になさらず。」

出来るだけリヴァイが受け答えせずに済むようティアナが彼女たちの空っぽな会話に合わせ、尚且つ彼女たちを持ち上げる。

「団長補佐、と言ったかしら。貴女も壁外で巨人を見たことがあるのかしら」

「ええ、何度か。」

「まあ!わざわざ悍ましい巨人に向かって殺すなんて野蛮ね!!恐ろしいわ!」

「それが、人類を守る兵士です。」

それまでも兵士を小馬鹿にする発言があったが、今度は同性であるティアナがターゲットらしい。
控えめに反論するが、安全な場所でぬくぬくと過ごしきれいに着飾りちやほやされるのが当たり前の彼女達には理解するのは無理だろう。

「俺…我々兵士は壁外に赴き皆、志をもって戦っている。こことは大違いだ」

リヴァイが一言チクリと刺すがそれですら黄色い声で騒ぐ。

「さすがリヴァイ様は勇敢ですわ。戦うお姿も素敵なんでしょうね。」

「血なまぐさいお話よりリヴァイ様、踊って頂けませんこと?」

(クソったれが。何も知らねえのにピーチクパーチクうるせえな)

これ以上仲間を貶める言葉は聞きたくない。リヴァイの我慢がキレそうになるのを感じたティアナはそれとなく名目をつけて彼女たちから離れリヴァイを誘導する。

残念そうに愁眉を送っていたはずの彼女たちは早速次の相手探しに切り替えていた。


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