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君がそこにいるならば【進撃の巨人/リヴァイ】

第6章 変わり者ばかりの調査兵団


ハンジ・ゾエは好奇心旺盛で、巨人を語らせると長くなる…なんて可愛いもんではなく、その話の熱量は留まるところを知らない。奇行種たる所以だ。

初めてリヴァイ達の訓練の様子を見て、その見事な動きに目を奪われた時から、お近づきになりたくてウズウズして堪らない。

エルヴィンからはリヴァイ達から目を離すな、注意しろ。とは言われているがハンジにとって、どうでもいい。
何時までも悠長に待っても、どうにもならないなら、その殻を破ってしまえばいい。
(その方が結果的に有効だったりするし。)
純粋に彼らはハンジの好奇心を擽って仕方ない存在だ。

知らないなら知ればいい。とはハンジの持論だ。
「ねぇ!巨人ってさ、一体どこから来たと思う?!どうやって繁殖するんだろうねっ!ところで君達も巨人に興味あるよねっ!これから、私と巨人について語ろうじゃないか!!」
勝手に話しだしたハンジにリヴァイの我慢の限界はすぐにきた。

「うるせえ。俺らに絡むんじゃねえ。」

椅子を倒す勢いで立ち上がり、リヴァイはテーブルにいる仲間と得体の知れない変人を置いて出ていった。
慌ててファーランもイザベルも続いた。
ポカンとするハンジだが、益々興味を持ったのか「ぐふふ」と妙な笑顔で後ろ姿を見送る。

ティアナは、興奮状態のハンジを落ち着かせようとするが、こうなったハンジは正直、手に負えない。

「班長!一体何をしてるんですか?!午後の訓練は始まってますっ!いくら何でも自由過ぎます!!」

「えー、モブリット〜〜せっかくのチャンスなんだ!離せぇ!離すんだぁ〜!」

モブリットは抵抗するハンジをズルズルと連れて行った。
「ティアナも急いで、訓練始まってるから!」

「よかった……」ティアナは自分の班長ながら突飛な行動をとるハンジから開放された安堵から溜息をついた。

「ファーランとイザベル達、びっくりしただろうな…今夜ハンジには悪気は無かった事も話さなきゃ」






リヴァイはハンジとか言う変人に遭遇した苛立ちも訓練にぶつける。それでなくても、最近は苛立って仕方ない日々なのだ。
(クソが!何だってんだ)
何時もよりも速く、巨人に見立てたハリボテの項に深く削ぎ続けた。


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