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君がそこにいるならば【進撃の巨人/リヴァイ】

第27章 ひとつの別れとひとつの再会



その頃ティアナはどうやって今度の休みにリヴァイに自分の過去を話そうか、切り出そうかと悩んでいた。
恵まれた環境の自分の話はどう受け止められる?
今の友人関係が壊れる?
ティアナは何度も頭の中でシミュレーションしては溜息をついた。

そして、出た結果は正直に時系列に話そう。隠し事をしてもいい事はない。誤解されるのはもう嫌だ。
それに、リヴァイなら受け入れてくれるかも知れない。過去は過去で、その上で今の私がいる。


それと1週間ほど前のエドゥアルド院長からの意味深な話。
一言。だけど、期待するには十分な。

(本部にまだ、戻りたいと思うかね?ここで君はリハビリや、負傷兵の手当を学んでいけるかね?)

突然で取り繕うなんて出来なかった。何よりもエドゥアルド院長は嘘や取り繕うことを見破るような奥底を見る目をしていた。

だから、嘘偽りなく答えた。
[本部への異動を望みます。ここでの仕事の重要性は理解しているつもりですが、それでも本部へ戻り、自分のできることをしたいです。]

そう言うとエドゥアルド院長は[下がっていい]と真意を話さないまま、会話は終了した。

ひょっとしたら本部へ戻る話が出ているのではないか?それでなくてはあんな質問は出ないはず。

トントン。軽いノックの後ユンカーが院長室へ向かうようにと伝えた。

緊張しながら院長室へ一人で向かいノックし、名乗ると「入れ」と簡潔な返事の後入室すると、そこにはソファで紅茶を飲むハンジがいた。

「ティアナ、元気そうだ!」

混乱した。面会?本部からの用向き?突然なハンジの登場にどちらなのか判断がつかない。

「ハンジさんも元気そうで何よりです。」

「かったいなあ〜!いつものティアナはどこ行ったの」

エドゥアルド院長の前でいつも通りなんてのは無理だ。

「そこへ」

場を引き締めるエドゥアルド院長はハンジさんの隣を指し示した。
まるで、、来客のように。

「ティアナ・ディーツ。」

「はい。」敬礼をしながら答えると、エドゥアルドは厳しい顔のままティアナに命令した。

「本日をもって、第3医療隊から本部への異動を命ずる。以上。」

ハンジさんは知っていたのだろうか?と横目で見ると驚いた表情でティアナとエドゥアルド院長とを見ていた。

(ハンジさんも知らなかった?)



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