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君がそこにいるならば【進撃の巨人/リヴァイ】

第18章 新天地



「元々は本部で幹部に気に入られてたんですが、色々と嫌がらせされてたらしくて…あ、知りませんか?前にひどい噂話があったでしょう?」

ドクン。心臓が強く鼓動を一度だけ打った。

「何故か第3医療隊に配属になってるんですけど………」

「………」

第3医療。医療兵の話が頭に入ってこないが部隊名は覚えた。

「で、今はスタッフも患者とも上手くいってるらしくて………」

そうか、会いたい、上手くやってんだな、会いたい、会いたい…






傷を縫った後、再度消毒をする時には話は変わっており流行りの音楽隊についてだった。
治療後の注意を聞いて礼を言って医務室を出る。

第3医療にティアナがいる。会ってどうする?分からねえ、ただティアナの顔を見て歌ってる姿を声を聞きたい。この衝動が何なのかは知らねえ。顔馴染みに会うだけだ。それだけだ。

リヴァイは直近の休養日の確認と、あと何日後なのかを考えた。





「エ〜ルヴィン!」

ひどく上機嫌にノックもせずに入ってきたハンジはニヤニヤしながらエルヴィンに話しかける。
そのエルヴィンは資金繰りの計画案に悩んでおり正直ハンジの相手はしたくない。
顔を上げずに「急ぎじゃないなら後にしてくれ」と伝えるがハンジには効かない。


「ティアナ凄く評判良くてさ、イキイキと働いてるよ。たまには様子見たら?と思ってさぁ。私、明後日に向こう行くから一緒にどう?」

「どうして俺が行くんだ」

「どうせ、気になってんでしょ?」

「行かないし行く余裕もない」

「あっそ、じゃリヴァイでも連れていくかな」

「リヴァイ?なぜだ?」

ここで初めてエルヴィンは顔を上げ話を聞く姿勢になった。ハンジは心の中で苦笑いしながら続ける。

「うん、私1人じゃ寂しいし向こうに行くの良い経験になるんじゃないかなあ」

「遊びに行くのか、ハンジ。ティアナは仕事してるんだぞ」

「そこは大丈夫。ちゃんとティアナのスケジュールは押さえてるからね!はい!外出許可二人分」

ふぅ、と息を吐きエルヴィンは書類にサインした。

「俺はここを今は離れられない、代わりにティアナによろしく伝えてくれ」

「わーかってるって!ありがとね!」

賑やかなハンジは賑やかに出ていった。

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