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君がそこにいるならば【進撃の巨人/リヴァイ】

第18章 新天地



「やめてください、ハンジさん!」

恥ずかしくなって思わずハンジに詰め寄るとユンカーはクスリと笑って座りなさいとティアナに促す。

「大丈夫です、ハンジはいつもこうでしょう?」

「さっすがーユンカー!分かってるよね!」

「お知り合いなんですか?」

「はい。同期なんですよ」

「そうそう、ユンカーは志願してここに来たんだよ」

「ハンジさんと同期って長いお付き合いですね」

「その言い方は問題です、巨人バカと一緒にしないでください」

「ユンカー!そっちがひどいよ!」

気心知れた仲間同士のやり取りにティアナはニッコリと笑った。




ユンカー、ハンジの三人で既に荷物を置いた部屋へと向かうとスタッフがバタバタと走っていくのをユンカーがどうしたのか?と訊ねる。

「マーゴットさんが…」

「僕も行きます!ハンジ、後はよろしく」

不穏な空気の中スタッフ数人と療養室へユンカーは走り去った。


「……」

渋い顔でユンカーの向かった先をハンジが見送り、ハアと大きな溜息を吐いた。

「ハンジさん…何があったんでしょう?」

「わからない。まずは部屋へ行こう」

本部の部屋よりも広い一室に二人の荷物がちょこんと置かれていた。
簡単に荷解きしながら、いつになく真剣なハンジの声だけが届く

「さっきの多分、患者が暴れたとか具合悪いとか、最悪…亡くなったかもしれない。あまり憶測で話したくはないけど…ティアナもいずれそういう時に立ち会うかも知れない、それでも大丈夫?」


言葉を失った。ティアナにとって穏やかな場所で、ベッカーさんのように前向きにリハビリしているのに。
しかし、ハンジの言った通り、精神的に身体的に苦しみ続けている人もいるのだろう。

「助けになるかは、分かりません。それでも出来るだけ寄り添いたい。と思っています」

ぷッと吹き出したハンジに何がおかしいのかと、口を開こうとした時「まるでプロポーズみたいに聞こえるよティアナ」

カァっと耳が熱くなってしまい更にハンジは腹を抱え込む。

「間違ってもユンカーにそんなの言っちゃダメだよっ!アイツ本気にするからっ」

「言いません!」きっと赤くなってる顔を両手で覆いながら、からかってくるハンジにムキになって夜を過ごした。




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