鈴の音が届く距離で2〜王政改革の章〜【進撃の巨人/リヴァイ】
第2章 :再来〜再会と豹変❶
(リン…君に何があったんだ?事件って…連絡が途絶えた事と、何か関係があるのか?)
「おいハンジ!てめぇは人の事気にするより、他にやる事あるだろうが!さっき捕獲した巨人を早く、どうにかしろ!」
リヴァイはイライラしながら未だ何かを考えてるハンジを睨み、壁内で捕獲された2匹の巨人を指差す。
「分かってる…でも!」
ハンジはつかつかとリコに近付く。
そして…
「リコ!この件が落ち着いたらリンの話、詳しく聞かせて欲しい。やる事は沢山あっても…彼女は私達の大切な友人で、仲間である事に変わりはないから。」
ハンジは真剣な瞳でリコを見据える。
「了解した。私が知っている、半年前彼女に遭った出来事を話そう!」
リコが頷くとハンジも頷いた。
そして巨人捕獲の指示を出しに、モブリットの元へ向かった。
リヴァイはそんなハンジの背中を無言で見送り…巨人の少年の話を聞く為、エルヴィンと共に壁上から降りたのだった。
〜審議会後〜
(エレン…何処?)
審議会に出席しなかった少女は、エレンの状況を確かめる為…審議場をキョロキョロと見回す。
「リンさん!」
「リンねぇ!」
アルミンとミカサが少女を見つけ、駆け寄って来る。
「アルミン、ミカサ!」
少女は2人を纏めて抱きしめる。
『今日は頑張ったね!』
そう言って頭を撫でると、2人は照れながら笑う。
『それで…エレンは?』
少女がエレンの名前を出した瞬間、ミカサは突然不機嫌になる。
「エレンは調査兵団の人達に、連れて行かれたよ。」
『そう…無事調査兵団に入れたのね!それで…何でミカサはそんなに、怒ってるの?』
「あ〜〜色々あって…」
アルミンが困ったように頬を掻く。
「あのチビには、いつかそれ相応の報いを…」
ミカサは鋭い瞳で、怒りを露わにしている。
『アルミン…審議会で何があったのか、詳しく話して!』
リンは早足で、エレンが連れて行かれた部屋に向かっていた。
歩きながら、先程アルミンから聞いた話を思い返す。
「必要な演出だと分かってるけど…見ていてやっぱり、気持ちの良い事じゃないから。」
(エレン…)
幼馴染を思い、扉の前に立った。