• テキストサイズ

浪漫はいつも血の匂い【鬼滅の刃】【短編集】

第1章 夏に金魚の例えもあるさ【煉獄杏寿郎】





「……大丈夫か?」




俯いて涙を流すわたしに、煉獄さんはあくまで優しく問うてくる。




大丈夫です。




そう答えたくても、何故か声がでなかった。






わたし、大丈夫じゃないのかもしれない。









「……すまん、今から君を抱く」








は、い?








耳元でサイダーよろしく弾けたのは、そんな低い声。








な、な、な、なんで?








抱くって、そんな、いきなりすぎませんか。






って、そうじゃなくて。









泣いているのも忘れて思考をぐるぐると巡らすわたしを置いて、煉獄さんはしゃがんで、わたしと目線を合わせてくる。








「抱くぞ」








いや、だから。





そんな宣言、しないでください。



/ 14ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp