• テキストサイズ

【PSYCHO-PASS】名前のない旋律

第10章 聖者の晩餐





「油断するな。きな臭いなんてもんじゃないぞ」

 征陸は、そう常守に喋った。
 彼らは今、ドミネーター片手にドローンと一緒に狡噛を探している最中である。

「あちこちに弾痕が……」
「……散弾だな。火薬を使った銃の痕跡なんて久しぶりだ」
「……これ……っ、……征陸さん!」
 常守は、地面の血痕を見つけ、しゃがんで征陸の名を呼んだ。

「……狡噛さん……」
 征陸と一緒に奥へと進んでいく常守。
「誰か………!」
 女性の叫び声が聞こえ、常守は反応する。聞き覚えがある声に即座に彼女の名前が口から出る。
「ゆき!?」
「今の声は?」
 征陸は聞く。
「行方が分からなくなってた私の友人の声だと思います……!」
 二人は、目の前の階段を駆け上る。常守がドミネーターを構えながら先へと進んでいく。
 視界を右に移すと、狡噛が地面に倒れているのが見えた。
「……狡噛さん!?」
 繰り返し狡噛の名前を叫びながら、彼の元へと駆けていく常守。後ろから征陸とドローンもついていく。

/ 149ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp