第4章 急斜面(伊黒小芭内)*
『炎の呼吸 弐ノ型 昇り炎天』
「ゔぁあああああああ…」
これで4体目だ。
やっぱりこの森には鬼が何体がいる。
私は体力の限界もあり、
伊黒さんのところへ向かうことにした。
『伊黒さん!』
「東雲、良かった。
無事だったんだな。」
『ここ…結構います…』
「…あぁ。俺もこいつで15体目だ。」
15体…私の4倍だ…
流石、伊黒さん。何も疲れていない。
それに比べて私は…
このままじゃいけない。
もっと体力つけなきゃ!
「そろそろ戻るとするか。
これで全部殺したはずだ。」
『はい…
あっ!伊黒さん危ないっ!!』
「!?」
最後と思われる鬼が現れ伊黒さんに
襲いかかろうとしていた。
シュワッ……
なにか煙のようなものが
私たちを襲う。
…もうこれ以上大切な仲間を
無くすわけにはいかない。
私は伊黒さんの上に被さる形となり
そのまま倒れた。
「ちっ…女の方か…まぁいいか。」
鬼はそう言い逃げて行った。