第15章 無口な狼(冨岡義勇)*
『あっあああっあっあっあ…』
飛鳥は何度も何度も達し、声は枯れてきている。
「…またイッたのかっ…
東雲…お前はとんだ変態だな…」
義勇は腰を止めない。
何度も何度も飛鳥の最奥を突く。
「俺も、そろそろ限界だ…」
飛鳥はいつの間にか意識を飛ばしている。
「飛鳥…愛してる…」
最後の最後に義勇は飛鳥の最奥に欲を吐き出した。
『ん……』
飛鳥は目を覚ました。
『あ、痛っ……』
腰に痛みを感じ、隣には綺麗な顔の義勇。
『…私…昨日この人と何度も…』
飛鳥はボソッと呟いた。
どんな顔で会えばいいんだと考えながらベッドを出ようとしたとき…
「…どこに行く。」
後ろから義勇に抱きしめられた。
『と…冨岡……』
「俺から逃げようとしても無駄だ。
俺はお前を離す気はない。」
『………』
「…無理矢理抱いたことは、悪かった。
だが俺は…」
『冨岡。』
飛鳥は義勇の声を遮った。
『責任を感じる必要はないよ。
私は大丈夫だから……』
「…まだそんなこと言ってるのか。」
義勇は飛鳥の顔を自身に向けた。
そして彼女の顔を見て驚いた。
「…なんで泣いてる…」
『…こんなことで冨岡を縛りたくない。
だから今まで通りの関係…』
「…ふざけるな。」
今まで聞いたことのない低いトーンで話し始めた。