第4章 急斜面(伊黒小芭内)*
「…て訳で、これからはこの中の誰かが
東雲の師範となる。
それを今から決めるんだ。」
『…あの、お言葉ですが
いくらお館様からのお話でも
私の師範は煉獄さんだけです。
今までもこれからも。
それに私より優秀な鬼殺隊員は
たくさんいます。
その人たちを継子にしてください。』
「…まぁ、飛鳥さんなら
そう言うと思ってましたよ。」
「飛鳥ちゃん、
煉獄さんのこと本当に慕ってたもんね」
胡蝶さんと甘露寺さんが笑いながら
話しかけてくる。
『あ、その…失礼なこと言って
本当にすみません。
柱の皆さんのことは本当に
尊敬してるんです。でも…』
「…悪い。俺からちょっといいか?」
「なんだ伊黒。お前が発言なんて
珍しいじゃないか。」
「東雲の師範、俺に
任せてくれないか?」