第1章 この気持ち (時透無一郎) *
『っ…水の呼吸 参ノ型 流流舞いっ…』
「うわあああああ、、、」
ゴトっ
『はぁっ、はぁっ…』
「あ、ありがとうございました!!」
『いえいえ…ご無事でなにより。
今晩はかなり冷えるので、
暖かくして休んでくださいね。』
無事鬼を倒し帰路につく。
はぁっ…はぁっ…はぁっ…
…なんだか身体がおかしい。
今日の鬼だって弱かったのに
いつもみたいな余裕が全然ない…。
身体も傷だらけ。
苦しい。怠い。頭が痛い。
あと少しで屋敷というところで
私の意識は途切れる…
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その頃屋敷では…
ザワザワザワザワ
「飛鳥がいない!!」
「おい、東雲はどこ行った?!
もうすぐ柱たちが戻ってくるぞー…」
「おい。東雲がどうかしたか?」
「あ…水柱様…おかえり…なさい…」
「質問に答えろ。東雲がなんだって?」
「…屋敷からいなくなりました。」
「なんだって…?」
「す、すみません…さっきまで
外にいたんですが…
いつの間にかいなくなってました…」
「…冨岡さん。どういうことです?
私、言いましたよね、
あの子は今体調がすこぶる悪いです、
しっかり見ててくださいねって。」
「…すまん。」
「あ、あの、胡蝶さん、冨岡さん。
今はそんな言い争いをする前に
飛鳥ちゃんを探しましょう!」
「甘露寺の言う通りだ。
とりあえず東雲を探すことが先決だ。
まだ夜は長い。
鬼に出会う可能性があるからな。」
カァカァカァ…
「飛鳥ガ屋敷カラ2km先ノトコロデ倒レタ
凄イ傷ダ。至急迎エー」
「!!!」