第3章 照れかくし(時透無一郎)*
『…ご迷惑をお掛けしました。』
「君、本当に鬼殺隊員の自覚ある?
4体倒しただけでヘロヘロになって…
全然駄目じゃん。」
…どうして…どうして
ここまでグチグチ言われないといけないの…?
私は師範に認められたくて
いつも稽古も頑張って…
今日だって4体も倒したのに
師範は褒めてくれるどころか
冷たく突き放すだけ。
いいよ、そんなに私のことが嫌なら
師範なんて辞めてくれても…!
『もういいです!
私、あなたの継子辞めますから!』
「…何言ってんの?」
『もーウンザリです!
頑張っても頑張っても師範は
少しも認めてくれない。
それどころか貶すことしかしない。
何故あなたが師範なの…。
もう疲れました。
何してもグチグチ言われるの、
もう耐えられません!!
今までありがとうございました!」
そう言って私は彼の元を去った。