第1章 この気持ち (時透無一郎) *
「おーーーい東雲!」
『音柱様と風柱様!こんにちは!』
「お前相変わらず派手な声してんな!」
「最近柱ンとここねェけどよォ
なんかあったのかァ?
ちょっと前まではバカみたく
時透ンとこきて好き好き言ってたのに」
『いや…私も稽古で忙しいので…
それにまだまだ弱いので
もっともっと訓練しないと!!』
私はそう言って誤魔化した。
「そうかよォ。
まぁ何かあったら頼れよォ。」
『はい!ありがとうございます!』
「ま、お前可愛いし俺の4人目の嫁に
してやってもいいけどさ!」
ちゅ…と音柱に触れる程度のキスを
ほっぺたにされた。
『…っなっ、、、!音柱様!!
何するんですかっ!!!』
「その反応だと…東雲、お前処女か?」
『う、煩いですっ!!!』
わあわあしてるそのときだった。
「よォ、時透じゃん。
お前も今日はこの宿かァ?」
「…うん。」
『………』
こちらをチラッと見る霞柱。
なんとなく空気が変わったこの場に
いられなくなった私は柱の3人に
頭を下げてその場をあとにした。
「あ、おい、東雲…」
「なんだァあいつ。最近おかしいだろ。」
「………」
走りながら私は何度も心の中で言った。
もう…霞柱様につきまとうのをやめよう。