第14章 恋愛事情2(時透無一郎)*
そして飛鳥の上に馬乗りになった。
「僕は、ずっとこうしたかったですよ?
でも元婚約者のこともあったし、ずっと我慢していました。
泊まりデートしなかったのも、家に呼ばなかったのも、個室で二人っきりになることを避けたかったからです。
二人っきりになったら絶対理性保てませんし、僕、元々そういう欲強いので東雲さんのこと抱き潰しちゃいますから。
東雲さんに嫌われたくなかったので紳士的なフリをしていました…」
『………』
「でも、もう我慢できないですしする気もありません。
東雲さんが悪いんですよ、男と二人で飲みに行くなんて…
しかも恋人の僕に嘘までついて。
相手が炭治郎だったからまだ良かったですが、他の男だったらもっと酷いことしてましたよ…」
『…ごめんなさい…』
「今更謝られてもって感じですが…
あと炭治郎のことは名前で呼ぶのに僕のことは苗字呼びですか?
それ、凄い腹立つんですけど。」
『でも、それは、時透くんだって…!!!』
「飛鳥。」
『え………』
「名前呼びも避けてました。
いつも一人で処理するときはずっと呼んでましたけど。」
サラリと言う無一郎に飛鳥は顔を真っ赤にしながら視線を逸らした。
「ほら、飛鳥も呼んでよ。」
『…無一郎、くん…』
「呼び捨てじゃないけど、ま、いっか…
これから二人っきりのときは呼び捨てにするし、敬語もやめるね。
いいでしょ?」
『あ、うん…』
無一郎が動いたとき下半身の方に何か硬いものが当たるのを感じた。
飛鳥は顔を真っ赤にして、困った顔をしていた。