第14章 恋愛事情2(時透無一郎)*
シャー……
『ん…』
誰かシャワーを浴びているのだろうか。
飛鳥は目を覚ます。
そして勢いよく起き上がる。
『(え、え?ベッド?ここ、どこ…?
私確か居酒屋で炭治郎くんと飲んでて…
途中から記憶が全然ない!!!
炭治郎くんの家ってこと…?
酔っ払ってたから連れて来てくれた…とか?
待って、でもどうやって?
私重いのに…まさか、おんぶ、とか?
え、いやー、そんなっ……!!!
とりあえず出てきたら謝って帰ろう…!)』
飛鳥は落ち着かずヘッドから降り、床に座った。
とりあえず頭の中はぐちゃぐちゃだ。
ガチャ…
部屋の扉が開いた。
飛鳥は勢いよく土下座。
『た、炭治郎くんっ…!!!
あの、本当にごめんなさい!
私、酔ってしまったみたいで途中から記憶が全くないの!
ここまで運んで来てくれたんだよね…?
もう本当にごめんなさい…』
飛鳥は相手の顔を見ることができずひたすら謝った。
「…東雲さん…頭上げてください。」
声に違和感を覚えた飛鳥は恐る恐る顔を上げた。
『えっ、、、
時透くん…?なんで…?』
「…なんでって言われましても、ここ、僕の自宅なので…」
無一郎は苦笑いをしていた。
『そうなの!?
ここ、炭治郎くんの家じゃなかったの?
てかなんで時透くんがいるの…?』
「炭治郎に呼ばれたんですよ、東雲さんが酔い潰れたって…」
『嘘…そうだったの…
ごめんなさい、私時透くんにまで迷惑掛けちゃったんだね…』
「いえいえ、全然大丈夫ですよ。
良かったです、体調大丈夫そうで。」
『本当にありがとう!私帰るね!』
「もう終電過ぎてますが…」
『嘘っ……』
時刻を見ると0時を過ぎていた。
『…じゃあ、タクシーで帰るかネカフェに泊まるよ!
これ以上迷惑かけたくないし…』
「…今から帰られる方が心配だし迷惑なので今日は泊まっていってください。
明日土曜日で仕事も休みですし僕たち恋人なので問題ないですよね?」
『あ…う、うん…』
少しいつもと違う無一郎に一瞬戸惑う飛鳥だが彼の言う通りにする。