第12章 光炎万丈(煉獄杏寿郎)*
「守らなければいけないのに逆に守られて、怪我まで負わせてしまった…
どうしたらいいか分からなかった。
どんな顔で会えばいいのか…話せばいいのか…
全然分からなかったんだ。
だから、結果的に避けて傷つけることになってしまった…」
『うん…』
「本当は、先に伝えたかった…
飛鳥…俺はずっと前からお前が好きだ。」
『…え、…?』
「責任感じてないと言えば嘘になるが、そうじゃない。
とうの昔から俺はお前が好きだったんだ。
だから他の奴と一緒になるな。
あのときお前が俺を守ってくれたんだ。
だから、今度こそ俺に守らせてほしい…」
『…私、醜いし片腕もないし…
料理とかも満足にできないよ…?
杏寿郎の邪魔になっちゃうかもしれないよ?
杏寿郎には幸せになってもらいたい…
だから、私なんかと一緒にならない方が……』
「俺はお前とじゃないと幸せになれない。
今までもこれからも飛鳥と一緒にいることが俺の幸せなんだ…」
飛鳥の目からは涙が溢れた。