第12章 光炎万丈(煉獄杏寿郎)*
〜数ヶ月後〜
喫茶店にて…
『えっ、お見合いですか…?』
「ええ!
飛鳥ちゃんももう21歳でしょう?
ご両親亡くして兄弟もいなくて…
先のことを考えた方がいいんじゃないかしら?」
飛鳥と話しているこの女性は亡くなった母親の友人。
いつも気にかけてくれているがお節介なことも多いのだ。
『いや…そんな急に言われても…』
「女は早く結婚して家庭を持った方が幸せになれるのよ?
相手はお茶屋の息子さんだから礼儀とかしっかりしてるわよ〜」
『でも私顔にこんな傷ありますし…
相手の方が嫌がられるのでは…』
「そんなの大丈夫よ!気にしないわ!」
『…少し考えさせてください。』
「もう会う日時は決まってるからね?
来週の木曜日11:00〜よ!」
『…はぁ。分かりました…
会うだけですからね…』
飛鳥は溜め息混じりに返事をするだけだった。
「…ちょっと…伊黒さん、聞いた…?」
「…あぁ。」
実はたまたま店内に蜜璃と小芭内がいたのだ。
女性の声が大きく、自分たちのところまで聞こえてたらしい。
「飛鳥ちゃんがお見合い…
煉獄さんとお付き合いしてるんじゃなかったの…?
私はてっきりあの二人は一緒になるのかと…」
「…あいつら今いろいろあるからな。」
「えっ!そうなの…?
伊黒さん何か知ってるの?」
「詳しいことは知らない。
だが、あの闘いから煉獄が変なんだ。
あいつがお見合いの件知ってるか判らんが、耳に入れた方がいいな…
とりあえず宇髄に相談するか…」
二人は飛鳥がお店を出たあとすぐに出た。