第11章 蛇と蛙(伊黒小芭内)*
『ーーーーーーーーっ!!!』
「すまん…このまま放っておけない…」
飛鳥はあまりの刺激に声を発することができない。
この女性はどこに向かってるのか、それすら考えることもできないのだ。
しばらくして到着したのは…
『………?!な……で…』
蛇屋敷だった。
女性は躊躇うことなく屋敷の中に入っていく。
そして小芭内の部屋の扉を開け敷いてある布団に飛鳥を下ろす。
そして女性は着物を脱ぎ、髪の毛を引っ張る。
『!!!!!!』
そう、彼女は女装をしていた小芭内だったのだ。
「…黙ってて悪かったな。
変装して鬼の動きを見ていたんだ。
身体、苦しいよな…」
飛鳥は苦しいながらも淫夢とのやりとり、そして自分とのやりとりを思い出していた。
あれは、もう告白をしたようなものじゃないか…!!
そう思った飛鳥はフラフラする身体を起こしながら
『しっ…しのぶさんのとこに行って…診てもらってきます…!』
そう小芭内に伝え出て行こうとする。
が、それは叶わなかった。