第11章 蛇と蛙(伊黒小芭内)*
「お前、今の自分の姿分かってるのか?
顔は真っ赤、目は潤み呼吸が乱れている…
何をするにも震え、ビクビクしている。
襲ってほしいと言わんばかりの姿だぞ。
そんな奴を外へ出す訳にはいかない。」
『でっ…でも……このまま…ここに、いてもっ…
苦しいだけですっ…っ……!
いっそのこと、誰か…に、抱かれてしまった方がっ…いいです……!!』
「…そうか。」
小芭内はそう一言言い、口元のスカーフを外すと飛鳥に近づく。
『っ………!?!?』
そして飛鳥に接吻をしたのだ。
『んっなっ……!!!』
飛鳥は小芭内を押した。
『っはぁ、はぁ…な、っ…んで……!』
「誰かに抱かれた方がいいんだろ?
だったら俺が相手してやる。」
『ちょっ、待って…くださ…ぃ……!
伊黒さんは、…ダメ…ですっ……!』
「…時透ならいいのか?」
『!?なんっで…無一郎さ………!んんんっ』
飛鳥の言葉は小芭内の唇によって消えた。
さっきよりも深い深い接吻で飛鳥の理性はもう失いかけている。