第10章 赤いキク(時透無一郎)*
『…さっきお茶飲んだときっ…』
「そ。飛鳥危機感なさすぎ…
というか僕のこと男として見てないからかな?
残念だったね、僕も男だよ。」
口調は穏やかだが、明らかに危ない雰囲気の無一郎。
飛鳥は火照る身体を我慢し話題を逸らすことに…
『…どこ…で…こんなの手に入れたの…っ』
「宇髄さんがくれたんだ。
飛鳥と上手くいったら使うようにって。」
『宇髄さんっ……!』
「ま、結局そのときは来なかったんだけどね。
…てか、適当に話し逸らそうとしてる?
意味ないのに。
そんなことしたって今からすることは飛鳥が想像してる通りのことだよ。」
『…時…透くん…っ…!
お願い…だからぁっ…一度落ち着いて…』
飛鳥は精一杯無一郎にお願いする。